【ぼうさいこくたい2026@鳥取県立倉吉未来中心:B4,M1】参加報告

はじめまして。B4の森本です。

2026年10月17日(土)・18日(日)に鳥取県倉吉市で開催された「ぼうさいこくたい2026 in 鳥取」に、M1の杉山さんとともに出展者として参加してきました。

今回は、私たちが制作したVR洪水避難シミュレーションの体験展示を中心に、研究室で取り組んでいる防災に関する研究やシステムについて紹介しました。

展示会へ出展者として参加するのは今回が初めてでしたが、本当に多くの方に足を運んでいただき、とても貴重な2日間となりました。

今回はその様子を紹介します。

ぼうさいこくたいとは

「ぼうさいこくたい」は正式名称を「防災推進国民大会」といい、内閣府などが主催する日本最大級の防災イベントです。

産・学・官・民のさまざまな団体が、それぞれ日頃から行っている防災に関する活動や研究、技術などを発表し、交流することを目的として2016年から開催されています。

第11回となる2026年大会は、10月17日・18日の2日間、鳥取県倉吉市のエースパック未来中心や鳥取県立美術館周辺を会場として開催されました。大会テーマは、

「共に考え・備え・守る ~『支え愛』で守る命と暮らし~」

です。

大会全体では、セッションやワークショップ、ブース展示、パネル展示、屋外展示など非常に多くの企画が行われ、公式発表では2日間で延べ約2万7千人が来場したそうです。

私たちの展示

私たちネットワーク情報システム研究室は、エースパック未来中心のリハーサル室にて「VR洪水シミュレーション体験」を出展しました。

今回の展示の中心となったのが、私とM1の杉山さんで制作した洪水避難シミュレーションです。

VR空間内で洪水の発生を疑似体験し、実際にその中で避難してもらうことで洪水発生時の避難行動について研究するシステムです。今後はVR体験中の避難軌跡や頭部の動きなどを記録・分析し、避難行動の特徴や避難成功・失敗の傾向を明らかにすることで、防災教育や避難支援への活用を目指しています。

今回の「ぼうさいこくたい」でも来場者の方々に実際にVRゴーグルを装着していただき、洪水から避難する体験をしていただきました。大会公式プログラムでも研究室の展示は「VR洪水シミュレーション体験」として紹介されました。

また、VR体験だけでなく、研究内容を紹介するポスターも展示しました。

私たちのVR洪水避難シミュレーションに関するポスターに加え、小比賀先生が開発・研究に携わっている「iFlood」や「みんひな」、さらに「ラスト1マイルの防災」や「氾濫被害把握のための CyReal IT テストベッド」に関するポスターも展示しました。

「iFlood」は、防災訓練や水害教育などでの活用を目的とした洪水入力ツールで、地図上に浸水状況を入力・共有できるアプリです。また、「みんひな」は、水害時の避難行動を促すため、刻々と変化する周囲の状況や地域の人同士の情報共有を支援することを目的として研究されているスマートフォンアプリです。

「氾濫被害把握のための CyReal IT テストベッド」は、実際の災害を待つことなく、防災のためのIT技術やシミュレーションを安全に検証するための研究です。以前、研究室から出展したInterop Tokyo 2026でも紹介された研究になります。

1日目には小比賀先生にも会場へお越しいただき、一緒に展示や来場者への説明を行いました。

2日間を通して感じたこと

私自身、このような展示会に出展者として参加するのは今回が初めてでした。

しかも今回は、日本最大級の防災イベントという非常に大きな場での展示だったため、始まるまではかなり緊張していました。

実際に展示が始まると、大学や研究機関の方、企業の方、行政関係の方だけでなく、地域住民の方々にも数多く足を運んでいただきました。高齢の方からファミリー、高校生まで本当に幅広い年代の方に展示を見ていただくことができました。

2日間を通して100人を超える方々に私たちの展示を見ていただき、その中で55人の方に実際にVR洪水避難シミュレーションを体験していただきました。

研究内容について説明する機会も想像していた以上に多く、普段とは異なるさまざまな立場の方々とお話しすることができました。

自分たちが制作したものを実際に多くの人に体験していただき、その場で反応を見たり、意見を聞いたりできたことは、とても貴重な経験でした。

また、会場には非常に多くの防災に関する研究や製品、サービスが展示されており、空いている時間には他の展示も見て回りました。

これほど大きなイベントに参加できたこと自体が光栄でしたし、想像していた以上に多くの方々と関わることができ、とても勉強になった2日間でした。

興味を持った展示

今回、数多くの展示を見た中で特に興味を持ったのが、あるXR関連企業による「体験型防災VRによる地域防災モデル」の展示です。

この企業では、テレビ局が培ってきたコンテンツ制作力とXR技術を組み合わせ、従来の映像を見るだけではなく、実際にその場にいるように感じられる「体験」を軸としたコンテンツを制作しています。

今回の展示では、自治体・放送局・大学との連携によって制作された、地震・津波・風水害・火災の4種類の災害を体験できるVRが紹介されていました。実在する地域を舞台とし、実写映像とCGなどを組み合わせることで、現実の災害に近い状況を疑似体験できるようになっています。

私も実際に体験しましたが、映像のリアルさと没入感が非常に印象的でした。

特に津波の体験では、実際の地域をもとにした風景の中へ津波が押し寄せてくる様子が再現されており、本当にその場にいるような感覚になりました。映像だと分かっていても恐怖を感じるほどで、VRを利用して災害を「自分ごと」として体験させることの強さを感じました。

私たちが制作している洪水避難シミュレーションもVRを利用した防災研究ですが、今回この展示を体験したことで、より現実感や没入感のある空間をつくることの重要性を感じました。

研究のためのシミュレーションとしてだけでなく、体験した人が実際の災害をより身近に感じられるような工夫も、今後考えていければと思います。

印象に残った出来事

今回のぼうさいこくたいでは、展示以外にも印象に残る出来事がありました。

大会には、天皇皇后両陛下の長女・愛子さまも出席されていました。愛子さまは防災に関するセッションやワークショップなどに参加されており、ぼうさいこくたいへの出席は2025年に続いて2回目だったそうです。

普段参加するイベントとはまた違った雰囲気もあり、この大会が非常に大きなイベントであることを改めて実感しました。

また、私たちのブースには内閣府副大臣にもお越しいただき、実際にVR洪水避難シミュレーションを体験していただきました。

自分たちが制作してきたものを、このようにさまざまな立場の方に体験していただけたことも、とても印象に残っています。

おわりに

今回、初めて展示会へ出展者として参加しましたが、研究室の中で制作や研究を進めているだけでは得られない多くの経験をすることができました。

2日間で100人を超える方々に展示を見ていただき、そのうち55人の方に実際にVRを体験していただけたことは、私たちにとって非常に貴重な機会となりました。

また、自分たちの展示について説明するだけではなく、他の研究機関や企業、行政、地域の方々によるさまざまな防災への取り組みに触れることができ、防災という分野の広さを改めて実感しました。

今回の経験や、実際に体験していただいた方々から得られた気づきを、これからの研究やVR洪水避難シミュレーションの改善にも活かしていきたいと思います。

最後になりますが、私たちの展示に足を運んでくださった皆様、VRを体験してくださった皆様、そして今回の出展に関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。