こんにちは、B4の吉本です。
12月12日にNISLab研究室にて、元MITメディアラボ客員教授であり、現在は同志社女子大学の名誉教授である上田信行先生をお招きしてワークショップを開催しました!
ワークショップはとても楽しく非常に良い体験となったため、書きたいことが沢山で長いブログになりました。
どうぞお付き合いください。
TL;DR
- 上田信行先生による、「楽しむ+プログラミング」を体感するワークショップがNISLabで開催された
- 共同研究でお世話になっている株式会社イノビオットさまと上田先生の顔合わせも実現
- 次回のワークショップを計画中!
上田信行先生のご経歴
同志社大学卒業後、『セサミストリート』に触発され渡米し、セントラルミシガン大学大学院にてM.A.、ハーバード大学教育大学院にてEd.M., Ed.D. (教育学博士)取得。専門は教育工学。プレイフルラーニングをキーワードに、学習環境デザインとラーニングアートの先進的かつ独創的な学びの場づくりを数多く実施。
上田信行先生のホームページより引用
上田信行先生によるワークショップ
ワークショップは次の3つの流れで行われました。
- 学生が作ったOctoStudioの作品紹介
- 紙とカラーペンを使って遊ぶ
- 2の作品をOctoStudioに取り込んで、OctoStudioで新しい作品を作る
ワークショップ1: OctoStudioとは?
Scratchのようなビジュアルプログラミングをスマートフォンで行えるアプリケーションです。
MITメディアラボで開発され、日本語を含む多言語に対応しています。
上田先生によると、OctoStudioはPCを持たない開発途上国の子供達でもプログラミングに親しめるようにと開発されたそうです。
ワークショップでは、OctoStudioで作品を作ってくる宿題が出ていました。
私が20分かけて作ったゲームの「ひよこ集め」がこちらです↓
この宇宙船はスマホを傾けて操作しています。
スマホを振る・傾けることによるキャラクターの操作が可能な点が新鮮で面白いと感じました。
参加者の作品紹介を聞いていると、中には3分ほどでゲームを完成させた学生もいました!
ワークショップ2: 紙とカラーペンで遊ぶ
OctoStudioの作品紹介が終わると、いよいよワークショップのメインが始まります。
上田先生持参のスピーカーから大音量のレゲエが流れる中、リズムに乗ってテンポよく、カラフルなペンで線を引いていきます。
先生の合図で、書き終わった紙を隣の人に渡します。
さながら子供の頃に遊んだ爆弾ゲームのようでした。
線を引き終わると、次は場所をテーブルから地面に変えて、色を塗っていきます。
レゲエに合わせて踊って移動し、皆で協力して紙をカラフルなペンで埋めていきます。
それぞれが自由に動いて、思い思いに紙を埋めました。
ある程度色が塗り終わると、合わせ鏡でその作品を見てみます。
格子状に線を引いて色を塗ったはずが、合わせ鏡で見ると全く別の幾何学模様に見えます。
紙の中で一番キレイな幾何学模様を探し、写真を撮りました。
ワークショップ3: OctoStudioで幾何学模様を使った作品を作る
先ほど撮影した画像をOctoStudioのプログラミングのパーツにします。
上田先生からのお題は「四角と丸を使って、合わせ鏡でスマホを見たときに綺麗な画面を作る」でした。
撮影した幾何学模様の画像を四角に切り取る学生もいれば、背景に設定する学生もいて、各々が自由に新たな作品を完成させました。
作品が完成したあと、作品作りで感じたことを上田先生に問われました。
この言語化のステップも先生が大事にされていることで、体験を振り返って意味づけを行ってワークショップは終了となりました。
私の作品を紹介します。
(午後のイノビオットさまと上田先生の顔合わせ時に色々追加していますが、)私は幾何学模様を切り取ってキャラクターとして動かしています。
合わせ鏡で見ると、万華鏡のようにどんどん模様が変わっていきます。
ぜひ試してみてください!
イノビオットさまと上田先生の顔合わせ
午後からは、私が共同研究でお世話になっている株式会社イノビオットの社長である福田さまと上田先生の顔合わせを行いました。
イノビオットさまは子ども向けのプログラミング教育などを展開する企業であり、「学び」がご専門の上田先生と親和性が高いと考え、顔合わせの場を設けることになりました。
NISLabとしては、これまでイノビオットさまからご提供いただいたマルチメディアデータの分析を行ってきました。
今後は上田先生にもお力添えいただく可能性があると考え、準備を進めていく所存です。
顔合わせの後半では、上田先生にこれまでの取り組みをご紹介いただきました。
特に印象的だったことを1つ取り上げると、ストップモーション・アニメを作るワークショップです。
自分たちを俯瞰しデバッギングを繰り返すことでメタ認知を高めるワークショップだそうですが、自分たちを写真に撮ることで、俯瞰を体験的に行えるのが面白そうだと感じました。
感想
- ワークショップはとにかく楽しかったです。小学校の頃にクラスでレクリエーションをした時のような感覚で、皆で体を動かして遊ぶ楽しさを思い出しました。
- 午後の顔合わせでは、イノビオットさまの教育への熱意を改めて感じさせられるとともに、上田先生がいかに「楽しむ」を大事にされているかが伝わってきました。
子供の頃の「楽しい」感覚をはっきりと思い出せたような1日になりました。
イノビオットさまとの連携をより強固なものにするとともに、もう一度ワークショップに参加したい!」と強く感じたため、次回ワークショップを開催できるよう準備を進めてまいります。
乞うご期待ください!