元記事:会計事務所博覧会2024「税理士のための生成AI活用の最前線」セミナーレポート – SAKURA United Solution株式会社ブログ
本研究室の小板教授が「人間xAI協働型の税務相談AI」の意義とその取り組みについて、会計事務所博覧会2024「税理士のための生成AI活用の最前線」にて発表されました。
私たちの研究室では、SAKURA United Solution株式会社、及び一般社団法人さくら税務実務研究所と”産学連携”で、HITL(Human-In-The-Loop)を導入した税務相談AIの開発を進めています。本プロジェクトでは、AIの効率性と人間の判断力を融合させることで、より信頼性が高く、実用性に優れた税務相談システムの構築を目指しています。
下記に小板教授の発表内容を、元記事から転載します。
税務相談AI開発の進展と課題
同志社大学の小板教授は、学生チームとともに進めている「税務相談AI」開発プロジェクトについて説明しました。このプロジェクトは、国税出身税理士や税理士、会計事務所職員とAIが協働し、複雑な税務相談をよりスムーズに進めることを目指しています。
小板教授の研究室では、「ヒューマン・イン・ザループ」という方法を用いてAIを開発し、回答精度を高める取り組みを行っています。AIが必ずしも完璧な解答を出せるわけではなく、常に人間の介在が必要です。特に相続における税務のようにニュアンスや解釈、背景の理解が重要な業務においては、AIの限界を理解しつつ、その精度を向上させるための人間との協働が不可欠です。
未来を見据えた産学連携の可能性
セミナーの最後には、AI開発における産学連携の重要性について話が展開しました。小板教授の研究室では、学生チームが実務に直結するプロジェクトに取り組んでおり、優秀な若手人材が産業界に貢献できるような仕組みを構築しています。これにより、学生が開発を通じて現実のビジネスや実務を経験し、将来的に業界をリードする存在となることが期待されています。また、現役の学部生や院生だけではなく、卒業生ネットワークも活用できると言います。大手企業の副業が解禁されており、GAFAMクラスの大手企業に就職する人材に、副業として仕事を手伝ってもらうことができるからです。労働人口の減少により、人材不足が顕著になっている今、優秀な人材の活用は不可欠です。