[元MITメディアラボ客員教授上田信行先生: neomuseum Open House]

こんにちは、B3の國領です。

2月28日に、neomuseumにて元MITメディアラボ客員教授であり、現在同志女子大学の名誉教授である上田信行ウエダノブユキ先生のワークショップ(neomuseum Open House)を体験しました。今回は上田先生、中辻さん、イノビオット様、同志社NisLabの計10名が参加致しました。

上田信行先生:

同志社女子大学名誉教授、ネオミュージアム館長。

1950年、奈良県生まれ。同志社大学卒業後、『セサミストリート』に触発され渡米し、セントラルミシガン大学大学院にてM.A.、ハーバード大学教育大学院にてEd.M., Ed.D. (教育学博士)取得。専門は教育工学。プレイフルラーニングをキーワードに、学習環境デザインとラーニングアートの先進的かつ独創的な学びの場づくりを数多く実施。

https://nobuyukiueda.com/about/#neomuseum

“neomuseum”:

neomuseumは「学びの風景を展示する」、世界でも初めてのミュージアムかもしれません。「学習環境デザイン」をデザインするための、僕にとっては、小さくても、パワフルな、思考と実践のための1/1模型なのです。

こんな場を作ったきっかけは、1980年台にアメリカで起こったラディカルな学習観の転換にありました。それは、一言で言えば、知識をGETする学びから、人々が他者や環境との相互交渉を通して自ら知識をMAKEする「構成主義的な学び(Constructionist Learning)」へのシフトだったのです。

この時、時を同じくしてMIT Media Labでは、数学者のSeymour Papertらが中心となって、小さな子どもでも使えるプログラム言語(LOGO)の開発に取り組んでいました。Seymourは知識をMAKEするためのプログラミング言語をつくろうとしていたのです。

僕は彼らの冒険に触発されて、将来、学びを構築するための「空間(場)」をつくろうと決心しました。それが、この7m x 7m x 7mのCUBEからなるラーニング・ミュージアム、ネオミュージアムなのです。

1990年のオープニングから32年たった今も未来をつくり続けています。ぜひ、いらしてください。お待ちしています!

https://nobuyukiueda.com/about/#neomuseum

一日のスケジュール内容は以下の通りです。

  1. Cafe Open
  2. neomuseum tour
  3. Lunch at Cafe
  4. Learning for the Future TALK

I. Cafe Open

ドーナツと紅茶をいただき、交流を行いました。写真の空間はneomuseumの3階です。

ガラスの壁に付箋が張ってあったり、冷蔵庫にも文字の形をしたマグネットが張ってあったり、thinkingとshareに適した空間に感じました。

II. neomuseum tour

はじめにワークショップを体験しました。

音楽に踊りながら紙に線を引き、四角の中を塗っていきました。このワークショップにより場の一体感が大きく増したのを感じ、大きな音楽と掛け声の影響力、そして人を動かす上田先生の強いエネルギーを実感しました。

その後出来上がった作品に対する評価をペアで行いました。初対面の方でしたが、肩を並べて一つの作品の評価を行うという共同注意により、親近感を深める事が出来たと感じました。

I was moved by the fact that we all shared one sense of achievement in such a short term.

以下はneomuseumツアーの内容です。

1階

2階

3階

茶室:

テラス:

自然とアイデアが湧いてくる空間でした。言葉による交流が活発であるだけでなく、ワークショップのプロセスで色んな場所に移動する事で、視覚の変化も活発であるという印象を受けました。いろんな形で脳に刺激を与える構造だと感じました。

III. Lunch at Cafe

お昼に全員でカレーを頂きました。

とてもおいしかったです!!また行きたいです。

IIII. Learning for the Future TALK

最後に話し合いの時間がありました。

お菓子を食べながら、上田先生のプレゼンテーションを見る時間がありました。自分が新教授になった場合の雑誌の表紙を作る体験や、バンドを組んだ場合のポスターを作る体験など、デザイン・アート性が強いプロジェクトが多くありました。

感想

ネオミュージアムはエネルギーに満ち溢れる空間でした。色、音楽、空間、人の動きや言葉といった、様々な形のアートを感じられました。達成感や驚きや感動など、内から湧き出る感情・エネルギーを共有する場が与えられることで、人はその場の人々と一体感を感じられるのだと思いました。

また、上田先生の人をまとめて動かす、空間をデザインするセンスというものは過去の経験から得られた、特別なものだと感じました。私は、忙しくて時間が無くなったらアートを楽しむ事を忘れてしまいがちですが、色んな形でアートセンスを磨き続けようと思いました。

現代は効率化が進んでも忙しさが増し、SNSなども手軽な楽しみを探すための便利な暇つぶし道具になってしまっています。ですが、このワークショップは何かに熱中し、ワクワクする体験を実際に行う事で、熱中することの楽しさ、そしてそれほどのめり込めるものが存在することを教えてくれると思いました。

ワークショップでは『子供』について多く語られていたので、私の意見も述べたいと思います。

最近の子供たちは大人のように心配しすぎているとも感じました。本来、子供はもっと自由に楽しむべきではないでしょうか。不要な心配事を忘れて没頭出来るような方法で学べる環境を作る事が大切だと改めて感じました。私はUCSCに留学した際、森の中で生活し、勉強と生活以外のことを考えなくてよかったことが、勉強への没頭につながったと感じました。

最後に、貴重な機会をいただき、心から感謝しています。上田先生のようにエネルギーを生み出せるようになりたいです。次回も機会があれば、ぜひ参加したいと思います!

長くなりましたが、読んでいただきありがとうございました。